11月最終金曜日から1月中旬にかけて、店舗は一年で最も忙しい数週間が続きます。来店客数は増え、バックヤードの在庫は売場にあふれ出します。まだ店内のレイアウトを知らない応援スタッフがチームに加わり、営業時間は日曜日まで延びます。démarque inconnue(不明ロス)を押し上げる要因が、すべて同時に押し寄せるのです。リスクの高い商品のリストには事欠きません。むしろ不足しがちなのはカレンダーです。年末商戦の山場ごとに、事前に何を固めておくか、期間中に何を調整するか、棚卸しが終わってから何を振り返るかを整理したものです。
8週間にわたって続くピーク
店舗でも本部でも、ブラックフライデーは「リスクの高い日」として語られがちです。しかし来店客数の計測データを見ると、この見方には補足が必要です。Sensormatic Solutionsが9月に公表した2025年シーズンの来店客数予測では、フランスで最も混雑する日は、冬のセールの最初の土曜日にあたる来る1月10日(土)とされています。次いで、ブラックフライデー直後の土曜日(11月29日)、12月の第2土曜日(12月13日)が続きます。米国についても、同社は店舗への来店客数が前年とほぼ横ばい、減少しても最大3%にとどまると予測しています。つまり、ピークは一度きりではなく、ピークが連続して訪れるのであり、その合間にも通常より忙しい週が続きます。
状況は楽観できません。2025年10月末に公表された全米小売業協会(NRF)とLoss Prevention Research Councilの調査によると、これらのデータを追跡している米国の小売チェーンでは、2023年から2024年にかけて万引きの発生件数が平均18%増加しました。同協会は2025年末商戦の予測で、米国の季節雇用を265,000-365,000人と見込んでおり、前年の442,000人を下回ります。応援要員が減る一方で来店客数はほぼ横ばいです。このパターンが貴店にも当てはまるなら、売場にいる販売員一人あたりがカバーすべき陳列の長さは増えることになります。したがって、準備すべきは在庫だけでなく、体制そのものでもあります。
11月中旬:最初のピークの前に環境を整える
ブラックフライデー前の2週間は、この時期で唯一、本当に落ち着いている期間です。この期間に、次の4つの点検を行います。
- シーズン中に高額となる売場を把握する。 香水やコスメのギフトセット、小型のハイテク製品、スピリッツ、玩具、ファッション小物など、対象は業態によって異なり、クリスマスが近づくにつれて変化します。当社の店舗で最も盗まれやすい商品のガイドが出発点になります。
- クリスマスのレイアウト変更後に、既存カメラの画角を見直す。 パレット、販促用の島什器、高い位置のPOP、仮設スタンドによって店内の様子は一変し、売場がまるごと隠れてしまうこともあります。各カメラの映像を手元に置いて売場を一巡すれば、新しいレイアウトで生まれた死角を見つけられます。
- リスクの高い商品を、スタッフの動線に近い場所に移す。 混雑でスタッフが手一杯になると誰も通らなくなる店の奥に追いやるのは避けましょう。
- シフト表と同時に、アラートの担当表も作成する。 営業時間の各枠ごとに、担当者、その代理、そして通知を受け取る端末を記載します。
臨時の応援スタッフ:短時間の受け入れと明確な指示
6週間の契約で採用された応援スタッフが、ロスプリベンションの専門家になることはありませんし、それを期待するものでもありません。ただし初日から、どのエリアを定期的に巡回すべきか、気になる状況があれば誰に報告するか、そして何をしてはいけないかを知っておく必要があります。最も役立つ指示は一言で言えます。お客様のほうへ向かい、お手伝いを申し出ること。適切な位置にいる販売員が声をかけて案内するほうが、対決よりも確実に抑止になります。そもそも対決は応援スタッフの役割ではありません。
ブリーフィングは、できれば現場で、該当する売場の前で10〜15分程度行います。店舗に警備員がいる場合は、誰が何を担当するかを伝える機会でもあります。季節スタッフは案内と付き添いを行い、警備員は対応の難しい状況を引き受けます。この役割分担については、当社の記事AIと警備員の補完関係でも触れています。
営業時間の拡大:時間帯ごとにアラートの体制を整える
夜間営業、日曜営業、祝祭日の前日など、営業時間の拡大にはどうしても手薄になりやすい時間帯があります。開店と閉店は少人数で行われることが多く、来店客が多い時間帯の補充作業は、売場の人手を奪います。さらに、この時期ならではの動作もあります。他の小売チェーンの大きな買い物バッグに商品を滑り込ませる、開封したギフトボックスから中身だけを持ち去る、コートや荷物を積んだベビーカーやショッピングカートなどです。
アラートは、誰も受け取らなければ、あるいは受け取った人がどうすればよいか分からなければ、意味がありません。Oxaniaでは、動画アラートが10秒以内にスマートフォン、タブレット、パソコンに届き、注目すべきポイントに徐々にズームするクリップが添えられます。テクノロジーが検知し、その後の判断はチームが行います。ピーク時には、この流れを明文化しておく必要があります。
- 各時間帯に、アラートを受け取る担当者を一人決め、レジや backyard にいる場合に備えて代理も置きます。
- 担当者は動く前にクリップを確認し、実際に何が映っているかを確かめます。
- 対応を判断します。売場に行ってお手伝いを申し出る、警備員を呼ぶ、状況が正常であれば何もしない、のいずれかです。
- 結果(確認済み、未確認、対応なし)を記録します。これはシーズンの振り返りに役立ちます。
繁忙のさなかには、この最後のステップが真っ先に省かれます。しかし1月に、どの時間帯やどのエリアが本当に問題だったのかを知る手がかりになるのは、まさにこの記録です。
1月のセール:疲れたチームで迎える2度目のピーク
1月のセールは、12月の応援スタッフが去り、正社員チームが6週間の緊張状態を終えたばかりの時期に始まります。返品や値札の貼り替えで売場は乱れ、警戒心も緩みます。それは人間として自然なことです。短くてもよいので、もう一度ブリーフィングを行い、アラートの担当表が新しい営業時間に合っているかを確認する必要があります。
1月は返品の月でもあります。米国では、NRFとAppriss Retailによる返品に関するレポートで、小売チェーンは2023年のホリデーシーズンの返品の16.5%が不正なものになると見込んでおり、回答者の44%が過去1年間に盗品の返品を受けたことがあると示されていました。これらの数字をそのままフランス市場に当てはめることはできません。しかし、レシート、期限、商品の状態といった明確な返品ポリシーを、応援スタッフを含む全員が同じように適用することも、ロス防止の一部であることを示しています。
シーズンの振り返り:来年の準備は2月から始める
棚卸しが終わった後、その期間の不明ロスの数字は、売場で何が起きたかと照らし合わせることで、より多くのことを語ります。来店客数、ヒートマップ、ゾーン別・時間帯別の統計を組み合わせたダッシュボードを、シーズン中にチームが記録した結果と突き合わせることで、次のような具体的な問いに答えやすくなります。
- アラートが集中した時間帯はどこか。開店時、終業時、夜間営業、日曜日のいずれか。
- 最もリスクにさらされたエリアはどこか。クリスマスのレイアウトが影響していないか。
- 適切なタイミングで誰も対応できなかったために、応答されなかったアラートは何件あったか。
その答えは、そのまま翌年のシフト計画に反映できます。応援スタッフの配置を変える、レイアウトを見直す、担当者の時間帯を入れ替えるといった形です。当社の記事démarque inconnue(不明ロス)の主要指標では、これらのデータを継続的に追跡する方法を解説しています。この振り返りは、レジが行列であふれ、香水売場に誰もいなかった夜をまだ皆が覚えているうちに、2月に行うのが望ましいでしょう。